志摩観光ホテル

nao道

2012年05月01日 09:09


志摩観光ホテル(現在の正式名称は志摩観光ホテルクラシック)は、風光明媚な志摩・賢島に建つ、モダニズムの巨匠・村野藤吾が手掛けた歴史的建築物です。


このホテルは、戦時中に村野が設計した三重県鈴鹿市の海軍将校倶楽部の一部を移築改造して、昭和26年(1951)に開業し、その後、二つの宿泊棟と宴会場が増築されています。


現在は、昭和44年(1969)に建てられた鉄筋コンクリート6階建の本館と昭和58年(1983)年完成の宴会場のみで、志摩観光ホテル「クラシック」として営業しています。


開業時本館として営業していた建物(東館)を平成19年(2007)に耐震性、老朽化などの問題から閉鎖し、一時は取り壊す計画があったものの、今も当時の面影を残す歴史的建築物として保存されています。しかし、昭和36年(1961)築の西館は平成14年(2002)に閉鎖し取り壊されました。


まさに風景の一部となるべく設計された美しいファサードと和をモダンに表現した塔屋が印象的です。
内部空間は、新旧が巧みに組み合わされ、素朴ながらも繊細にデザインされた細部意匠が醸し出す民家風の穏やかな雰囲気に包み込まれています。


旧館部分は資料館として保存されていて、同ホテルが舞台(ロケ地)となった「華麗なる一族」の作者、山崎豊子さんが執筆に使用した机や、谷崎潤一郎、ロック・フェラーやかつて5回宿泊した昭和天皇、今の天皇陛下(1回)など内外の要人の写真、そして三島由紀夫、山下清などの直筆のサインが記された宿泊名簿も公開されています。



GWにI.T.S(伊勢・鳥羽・志摩)に行ってきました。あーとー!
チョットゆっくりしてきました。



三重県志摩市阿児町神明731
竣工:昭和44年(1969)
設計:村野藤吾/村野・森設計事務所、近畿日本鉄道営繕部
施工:大林組
構造:RC造、地上6階・地下2階・塔屋3階



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