大大阪時代の話をしよう
大正14年(1925)、大阪市は、第二次市域拡張によって西成郡と東成郡の44町村を一挙に編入して、面積181平方キロメートル、人口は211万人に達し、東京市を上回る日本一の大都市となり、これを「大大阪」と呼びました。
天下の台所と称された近世以来の豊かな経済地盤を活かし、商業・紡績・鉄鋼などあらゆる産業が栄えた大阪は、第一次世界大戦による好景気を背景にさらに飛躍し、産業・文化・芸術の中心として近代建築が建ち並び、華やかで活気にあふれた経済的黄金時代を迎え、この時代を「大大阪時代」と言います。
関一市長を中心に都市計画が進められ、御堂筋および大阪市営地下鉄御堂筋線(梅田-心斎橋間)の建設など都市基盤が築かれました。東西南北の4区からスタートした行政区に浪速区、西成区、港区、此花区、西淀川区、東淀川区、東成区、天王寺区、住吉区を設置して13区となりました。
またこの時代の象徴的な事業として、大阪城天守閣の再建があります。
大阪市歌 作詞:堀沢周安 作曲:中田章
1.高津の宮の昔より
よよの栄を重ねきて
民のかまどにたつ煙
にぎわいまさる 大阪市
にぎわいまさる 大阪市
2.なにわの春の朝ぼらけ
生気ちまたにみなぎりて
物みな動くなりわいの
力ぞ強き 大阪市
力ぞ強き 大阪市
3.東洋一の商工地
咲くやこの花さきがけて
よもに香りを送るべき
務ぞ重き 大阪市
務ぞ重き 大阪市
この歌詞は公募作品の中から森鴎外、幸田露伴らの審査を経て選出されたもので、賞金はなんと500円でした。
書き間違えではありません…500円です。
第4回大阪検定のテーマ「大大阪時代」について、今回はその概要を書いてみました。
次回からはその時代に建てられた建築物を御紹介してまいります。
4946です。
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