中央電気倶楽部

nao道

2012年07月15日 10:10


中央電気倶楽部は、初代理事長の土居通夫大阪電灯社長(大阪商工会議所会頭)を中心に、電灯、電力、電鉄、電機、電線会社等が主体となって創立された社交倶楽部です。
本館は、昭和5年(1930)に竣工した同倶楽部ビルとしては3代目(初代は焼失、2代目が手狭であったため建替え)にあたる建築物です。


外観は、イタリア風の茶褐色のスクラッチタイルとテラコッタによる装飾が特徴的です。
内部は、1階が大理石、2階はタイル、3階は木で仕上げられ、各階ごとにデザインの変化が見られます。
また、撞球室、迎賓室、大食堂、大ホールやオール電化厨房などを備えています。
そして平成21年(2009)には、経済産業省の指定する近代化産業遺産に認定されました。


設計者の葛野壮一郎(かどのそういちろう)は当時、新進気鋭の建築家として関西を中心に活躍していました。
この建築において葛野は、倶楽部は「家庭の食堂と応接間の延長」という理念に基づきデザインしたと言われています。



昭和40年(1965)に竣工した新館は、倶楽部創立50周年記念事業として本館西側に増築されました。
いわゆる大大阪時代に建てられたレトロな雰囲気の本館と戦後20年が経過した時期のモダニズム建築の新館を比較してみると面白いです。



会議室や食堂、ホールといった随所が、NHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」のロケで使用されました。


この時代にガラスブロックが採用されていたのには驚きました。
ゴイスーの一言です。Eですね。



大阪市北区堂島浜2-1-25
設計:葛野建築事務所
竣工:昭和5年(1930)
施工:大林組
構造:RC造、5階


アクセスは簡単ですので下の地図の「より大きな地図」をクリックしてみて下さい。4946です!


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