伊東静雄先生は諫早に生まれ、近代詩史に輝やかしい足跡を残された。昭和四年より二十八年に没せられるまでほとんどを本校国語科教諭として過ごし、誠実な授業、厳しい指導で信頼と畏敬の的であった。
このたび創立六十周年を記念し、その業績と人柄を伝えようとするものである。また建碑の浄財は卒業生有志による。記して言祝ぐ。昭和五十七年十一月一日 学校長
文学碑の背面の校長による説明に、読みやすくするために勝手に読点・句読点を加えました。
大阪府立住吉高等学校は、伊東静雄が教鞭をとっていた頃はまだ住吉中学校(旧制)といいました。新制高等学校制度発足の年、つまり終戦後にはお隣の阿倍野高校に赴任しています。
伊東静雄は、詩人としての名声を博しながらも生涯国語教師にこだわり続け、生徒を指導しました。教え子には、文学者ではありませんが、ノーベル化学賞(2008年)を受賞した下村脩(しもむらおさむ)がいます。
同じく阿倍野区の松虫通にも伊東静雄の詩碑があります。