名物カレー 自由軒
この二三日飯も咽喉へ通らなかったこととて急に空腹を感じ、楽天地横の自由軒で玉子入りのライスカレーを食べた。「自由軒のラ、ラ、ライスカレーはご飯にあんじょうま、ま、ま、まむしてあるよって、うまい」とかつて柳吉が言った言葉を想い出しながら、カレーのあとのコーヒーを飲んでいると、いきなり甘い気持が胸に湧いた。-「夫婦善哉」より
明治43年(1910)創業の老舗洋食店の名物は、ルーとライスを混ぜ合わせた状態で提供する名物カレーです。御存じ織田作之助の小説「夫婦善哉」にも登場する名物カレーは創業者の吉田四一が考案しました。白飯を保温する設備がなかった当時、ご飯と熱いカレーを混ぜ合わせることにより温度を保つことができる名物カレーが生まれました。高級品だった玉子を落とし、味や栄養にもこだわることで一躍人気メニューになったといいます。
織田作之助好みのカレーとしても有名で、大阪のガイドブックならどんな本にでも載っています。
最近、NHK土曜ドラマ「夫婦善哉」にも登場して、また行列が復活しつつあります。
「トラは死んで皮をのこす 織田作死んでカレーライスをのこす」と店内の織田作之助の写真の横に書いていました。意味はよく解りませんが、オダサクが良く通っていたことは伝わってくるような気がします。
関連ランキング:カレーライス | 難波駅(南海)、大阪難波駅、近鉄日本橋駅
下は織田作之助マップです。
関連記事