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平成18年(2006)、人形浄瑠璃文楽の人形遣いで人間国宝の吉田玉男は、文楽に大きな足跡を遺し逝去しました。長い文楽の歴史の中でも不世出といわれ、その芸は最高峰とされました。

生國魂神社の近く、銀山寺に吉田玉男のお墓を訪ねました。

男性役の人形を使う第一人者として戦後の文楽をリードし、「曽根崎心中」の徳兵衛役は1136回の記録を打ち立てました。
玉男の当たり役は、これに限りません。玉男・簑助コンビで上演された「心中宵庚申」の半兵衛役も当たり役となりました。

半衛役を愛した玉男さんは生前、半兵衛・お千代が眠る「比翼塚があるから」と同寺に墓地を購入していたといわれています。
私が訪れた日には、線香が立ち、新しいお花が供えられていました。関係者はもちろんのこと、多くのファンの方がお参りされているのでしょう。