2013年07月17日
旧大林組本社ビル(ルポンドシエル)
当ビルの歴史
当ビルは、大正15年(1926)6月に、株式会社大林組本店ビルとして建設されました。建物の外観は社内で設計コンペにかけられ、平松秀彦の案が採用されました。茶色のスクラッチタイル、テラコッタのレリーフ装飾、腰壁に滝山石を使用し、大正末期から昭和初期に流行したスパニッシュ・スタイルの外観の当ビルは、秀抜なデザインと確かな施工技術に支えられ、大阪の町とともにその歴史を刻んできました。
戦前、戦後を通じて、本店ビルとして大林組の拡大・発展を支えてきた当ビルですが、昭和48(1973)に超高層の大阪大林ビルが完成し、同社の本社機構が同ビルに移転したことにより、その役割を一旦終えました。しかし、8年後の昭和56(1981)、外観はそのままに内部を改装して、辻学園調理技術専門学校(現 辻学園調理・製菓専門学校)として新たにスタートをきりました。その重厚な外観は、大阪市民に親しまれてきました。
平成18(2006)、大林組は当ビルを「歴史的建造物」として保存することを決定し、大規模な耐震補強・補修工事を実施しました。そして平成19(2007)、「大林組歴史館」を併設し、名前も「ルポンドシエルビル」と変え、未来に向けて新たなる軌跡を描き始めました。
-ビル内の案内板より
北面が土佐堀川で、川辺との高低差を埋めるためスキップフロアが採用されています。
是非、内部を実際に見に行って下さい。デザインの素晴らしさを拝みつつ、「大林組歴史館」に足を向けて下さい。この会社がどんな偉業を成したか、スゴイものを生み出したか、東京スカイツリーや大阪城天守閣などがどのような技術で建設されたか、様々な仕事の数々をよく纏めた資料館になっています。
大阪市中央区北浜東6-9
設計:平松英彦・小田島平吉(大林組)
竣工:大正15年(1926)
施工:大林組
構造:RC造、地上6階、地下1階
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Posted by nao道 at 12:13│Comments(3)
│近代・現代建築
この記事へのコメント
去年にルポンドシェルで食事しました。クラシックな内装でしたが窓の景色は堤防が邪魔していてあまり見えません。昔は川面も見えたのでしょう。料理内容とサービスは一流ですね。ゆったりと食事するならやはり「夜」が良いかと。
Posted by アマデウス at 2013年07月29日 21:29
アマデウスさん江
夜はまた高そうですね。
いつか、何かの記念日に伺ってみたいです。
階上の大林記念館には行ったことがあるんですけど、なかなかよかったですよ。
夜はまた高そうですね。
いつか、何かの記念日に伺ってみたいです。
階上の大林記念館には行ったことがあるんですけど、なかなかよかったですよ。
Posted by nao道 at 2013年07月30日 23:21
失礼しました「大林組歴史館」でした。
Posted by nao道 at 2013年07月30日 23:23