
2012年05月30日
莫大小会館(メリヤス会館)
糸偏(いとへん)工業が隆盛だった戦前の大阪にあって、福島界隈には特にメリヤス業者が集中していました。
大正15年(1926)にメリヤス製品の輸出手続きを行うための大阪輸出莫大小工業組合が設立され、昭和4年(1929)に組合の事務所となるビルを建築しました。
しかし、昭和12年(1937)の第二期工事で、西側平屋部分に2・3階を増設した他、その後も増改築を繰り返した結果、その内部には均整がとれない箇所が階段や、部屋の配置などに及んでいるようです。
大阪市福島区福島3-1-39
設計:宗兵蔵/宗建築設計事務所
竣工:昭和4年(1929)
施工:大阪橋本組
構造:RC造、地上4階・地下1階
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タグ :福島区
2012年05月23日
商船三井築港ビル
商船三井築港ビルも隣接する天満屋と同様に、道路が土で盛られたため当時の2階部分が今の1階エントランスになっています。
上階の明らかに色と素材が異なる部分は、後に増築された部分です。

淡い茶褐色のスクラッチタイルが特徴です。

竣工当時は2階だった、アールのついた玄関口がオシャレです。

このビルもまだ生きています。若い人たちが再生して、様々な用途に利用しています。

大阪市港区海岸通1-5
設計:不明
竣工:昭和8年(1933)
施工:村上工務店
構造:RC造、地上3階建
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上階の明らかに色と素材が異なる部分は、後に増築された部分です。

大阪市港区海岸通1-5
設計:不明
竣工:昭和8年(1933)
施工:村上工務店
構造:RC造、地上3階建
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タグ :港区
2012年05月20日
天満屋ビル(大阪築港)
また、スクラッチタイルで覆われ壁面や丸窓、アールが美しいファサードなど見どころの多いビルです。
以前2階だった部分、現在のカフェ「ハaハaハa」さんが入居されている場所には急な階段が設けられています。

大阪市港区海岸通1-5-26
設計:不明(村上工務店か)
竣工:昭和11年(1936)
施工:村上工務店
構造:RS造、地上3階
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タグ :港区
2012年05月19日
築港赤レンガ倉庫
昭和3年(1928)には、赤レンガ旧200倉庫と旧300倉庫の間に大阪臨港線の鉄道通り、ここから国内各地へ貨物列車が走りました。
しかし現在は、老朽化、耐震性の問題などから現在は非公開、フェンスが設けられ再生策が検討されています。
これがオモロイです。下の画像をよくみて下さい。
住友は昔からそして現在に至るまで大阪に根ざしていますが、三菱も元を辿れば大阪・堀江から三菱商会としてスタートしていて大阪が、その発祥地となっています。
見えるかな?

アクセスは簡単なので下の地図で確認して下さい。4946です!
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見えるかな?


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タグ :港区
2012年05月10日
大阪新歌舞伎座
村野建築、特にホールや劇場にはモダニズムと様式性の共存が見られることがあり、新歌舞伎座の場合は、日本の伝統的な様式のモチーフを反復させた結果、正面が抽象的な一枚の面に感じられるという形で、モダニズムと様式が共存しています。
正面に設けられた唐破風が連続していることにより、逆に軽やかさとスマートさを取り入れているかのようなファサードが印象的です。

この劇場のスゴイというかヘンところは、名前とやってることが全然違うところでした。歌舞伎なんかほとんどやってなくて、歌手の公演や歌手による演劇とか、演歌ショー、歌謡ステージとかが95%(nao道調べ)を占めていましたよね。

大阪市中央区難波4-3-2
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和33年(1958)
施工:大林組
構造:RC造(一部鉄骨造)、地上5階・地下2階
タグ :旧南区
2012年05月08日
ドウトン
キャバレー・アカダマの建て替えによって飲食店「ドウトン」となり、現在は「コムラードドウトンビル」と名前を替えているもののテナントの全てが飲食店というスタイルはそのままです。
ちなみにドウトンは昔はテレビCMも流すほどの有名店だったようです。
キャバレー・アカダマの昔の写真は何度か見たことはありますけど。

このドウトンのCMは、懐かしい人にはドーでしょうか?懐かしいかな?

大阪市中央区道頓堀1-6-15
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和30年(1955)
施工:清水建設
構造:RC造、地上7階・地下1階・塔屋4階
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大阪市中央区道頓堀1-6-15
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和30年(1955)
施工:清水建設
構造:RC造、地上7階・地下1階・塔屋4階
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2012年05月07日
大成閣
水平に六角形が8個連続する2種類のデザインを上下に交互に配したデザインが特徴です。この成形材はバルコニーに取り付けられていて窓と離れている分、軽やかな装いを見せています。
デザインに多角形をこれほど採用していていながら、破綻していないどころかむしろすっきりした印象すら与えています。


浪花組本社ビルについてはコチラからドーゾ。
大阪市中央区東心斎橋1-18-12
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和39年(1964)
施工:矢島建設
構造:RC造、地上6階・地下1階・塔屋3階
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タグ :旧南区
2012年05月06日
森田ビルディング
壁面に黒御影石を貼り、窓に熱線吸収ガラスを採用しています。
一見、同じパターンが連続しているように見えるが、2階以上は壁面が強調され、1階は柱が強調されたデザインとなっています。また2階から4階では、1階とはプロポーションの異なる縦長の窓が使われており、5階、6階はには正方形に近い形の窓が使われています。
さらに、6階東側の壁面の一部や、7階と8階の南側と東側の壁面は後退しているなど、建物の外観にも変化がつけられています。
ほとんど同じ形状の窓と壁面のデザインだけで細かな変化がつけられた実験的とも言える作品になっています。
地下階では蕎麦屋さんが営業しています。
大阪市中央区備後町2-4-6
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和37年(1962)
施工:戸田建設
構造:RC造、地上8階・地下3階・塔屋4階
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タグ :旧東区
2012年05月03日
輸出繊維会館
外観のいかにも現代建築、モダニズム的な要素と内部のギャップはまさに村野建築の神髄と言って過言ではありません。
モダニズムの巨匠・村野村野藤吾が、今に息づく船場の実業家が集うに相応しい空間を創出しました。
地図は記事の最下部に貼っていますので見学の参考にして下さい。
僕もチョット夢中になりすぎですが、明日もまた村野藤吾の建築について書いてみます。

大阪市中央区備後町3-4-9
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和35年(1960)
施工:戸田組
構造:SRC造、地上8階・地下3階・塔屋3階
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タグ :旧東区
2012年05月01日
志摩観光ホテル
内部空間は、新旧が巧みに組み合わされ、素朴ながらも繊細にデザインされた細部意匠が醸し出す民家風の穏やかな雰囲気に包み込まれています。
チョットゆっくりしてきました。

三重県志摩市阿児町神明731
竣工:昭和44年(1969)
設計:村野藤吾/村野・森設計事務所、近畿日本鉄道営繕部
施工:大林組
構造:RC造、地上6階・地下2階・塔屋3階
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タグ :三重県